やまんばのうた

 

 コロナ下、うたを聞く機会が増えた。ペドロアンドカプリシャスの『別れの朝』若いときには化粧の濃い女性歌手がセンターで歌っている、という感じだったのだが、調べると彼女前野曜子の写真があって、宝塚時代の清楚な映像もあった。若くして、病いで亡くなった彼女の歌を聞いた。彼女の歌から角川映画の大出費映画『復活の日』も知った。

 聞いた歌、すべてがうまい。彼女の声がいい。亡くなって30年以上だが、ずっと残っていく歌声だとおもう。

 そして、ゴールデンカップスの『長い髪の少女』高校時代ルイズルイス加部のファンの同級生がいて、授業を抜け出してコンサートに行き、ひと騒動あった。そんなことから知っていた。GS世代だが、好きな曲はあっても。応援するグループはなかった。

 今回、マモル・マヌーの死亡報道で聞いてみた。彼の声もいい。歌詞はセンチメンタルでたいした内容でもないのに、『どうぞ』と叫ぶデイブ平尾に『僕だけに』と柔らかく応じていい。マモル・マヌーの歌は残らないかもしれない。

 亡くなった人の映像も歌も残る時代。彼らを超える新しい歌が聞きたい。